ストーリー 特別インタビュー

日本とネパールの被災地へ再生の願いを込めて歌う Vol.2

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新進気鋭の実力派シンガーソングライター 佐野碧さん

 
いま日本とネパールで展開するチャリティライブなどの震災被災者支援活動が注目を集めている。
ネパールでのライブは5000人以上を動員し、アジア最大級となった。
その魂を揺さぶる歌詞と歌声は、特に日本の中高年層から圧倒的な支持を受ける。
佐野碧の独特な”精神世界”を探ってみる。

 
■取材・撮影協力/阿佐ヶ谷神明宮(東京・杉並区)

 

「無力な自分が悔しい」震災で失われた故郷の風景

 
7年前、東日本大震災が発生したときは東京にいた。
「親も友人もいる宮城、親戚のいる岩手の人たちはどうしているの」。
想いが募る一方で、交通が遮断され、何もできなかった。
育った故郷の変わり果てた姿を見たとき、「無力な自分を知り、言葉にできないほど悔しかった」。
 
震災の翌年、佐野さんはかねて夢だったシンガーソングライターとして、東京でデビューを果たした。
「同じ空の下」を歌い上げたファーストアルバム「KARMA(カルマ)」が世間の注目を集めた。

 
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ネパールで大地震が発生したのは2015年4月。
がれきの下敷きや生き埋めとなり、8500名余りの方々が亡くなった。
その日、佐野さんの実母もネパールに滞在していたのだ。

「あのときの無力感が思い出されました。日本もネパールも同じ空の下。同じ被災国の人間として何かできることがあるはず」。
そんな想いが佐野さんを突き動かした。
立ち上げたのがチャリティライブ「HIKARI SONG GIFT(ヒカリソングギフト)」だ。
 

佐野さんライブ
昨年4月、ネパールで開催した第2回ヒカリソングギフト

 
電気のない生活をしている被災地のために、日本でのライブで募った支援金をもとにソーラー式ランタン(灯り)を購入。
ネパールで開催するライブの会場などで手渡した。

この災害支援プロジェクトでは、これまでに約400個を現地に届け、1000個を目標に、今年も公演を行う。

日本とネパールの被災地へ再生の願いを込めて歌う Vol.3へ続く