2つの地域に複数の住まいを持ち暮らすマルチハビテーション
マルチハビテーション(マルハビ)とは、マルチ(多様の)とハビテーション(住居)を組み合わせた造語です。これは1つの地域に定住するのではなく、都市と田舎、日本と海外など、2つの地域に複数の住まいを持ち暮らすことを意味します。
たとえば、ウィークデーには情報の収集しやすい都市部で仕事に集中し、週末には田舎で家庭菜園や趣味の世界でのんびりと過ごす、都会から田舎へのマルチハビテーション。
それとは逆に、普段は田舎で生活をしながらビジネスや遊び、学びのための拠点を都心にも置く、田舎から都会へのマルチハビテーション。
なんとも贅沢なライフスタイルだと思いますが、「定住はしないけれど都市と田舎の両方に家を持ちたい!」、そんなマルチハビテーション的な暮らしを実践し楽しんでいるシニア世代が増えています。
それでは、田舎と都会のそれぞれの利点はどういったものでしょう。
都会暮らしの利点
・クリニックや総合病院も多くシニア世代には特に安心
・コンビニやスーパーが駅周辺にある
・美術館や博物館などアミューズメント施設が充実
・近所の人の目などを田舎ほど気にする必要がない
田舎暮らしの利点
・美しい自然景観の中で自然に根ざした暮らしができる
・都会生活では確保が難しい庭や畑がある広い住宅確保
・家庭菜園や陶芸など趣味や余暇の充実
・時間に追われないゆとりある生活
・都会より近所付き合いが濃い
以上のように、それぞれの良さはありますが、都会と田舎を使いこなすことで、高度な都市機能と豊かな自然環境を同時に楽しむことができます。
また、異なる環境での暮らしや人々との交流は、一つの場所で暮らしている時には見えないような新しい発見や出会いがあり、きっと今までとは違う価値観が生まれてくるはずです。
この2地域居住の暮らし方は今後、仕事をリタイアしたり生活にもゆとりのあるシニア世代を中心にますますニーズが高まると予想されます。